政教分離の原則にも関わらず宗教団体が政治問題となっている
外国人から「あなたの宗教は何ですか?」と質問されたとき、あなたならどう答えますか?多くの日本人は戸惑うでしょうね。初詣は神社だから神道?でも葬式は仏教でやるよね?結婚式は教会だからキリスト教?いや、実際どれも心の底では信じていないから「無宗教です」と返答しがちです。宗教が生活や文化、政治に関わる外国人にとってこの「無宗教です」という答えは理解に苦しみます。
日本は縄文時代、自然の共生の中でアニミズムという信仰心を持っていたと考えられます。祈りの形をした土偶によって明らかにされていますし、邪馬台国の女王、卑弥呼は巫女でした。政治と祭事は一体であるとしてマツリゴトという言葉が残っています。そんな日本の宗教にとって大きな転機となったのは飛鳥時代の仏教伝来。
仏教はインド発祥でしたが、東大寺などの建立により国家事業として認識されたのです。神と仏は共存しながらヒンドゥー教や道教などの影響を受け、修験道や密教が生まれ、神仏習合という思想が発生し、日本仏教はインドや中国とは違う独特な形で発展しました。国家や民衆でも、神道と仏教を中心に陰陽道や道教などを使い分けそれぞれ拡散したのです。
二度目の転換期が室町後期のキリスト教伝来。織田信長によって既存仏教との戦も勃発しました。その反動として秀吉によるキリスト教の禁止、ついで徳川幕府による迫害に進みます。この時代から日本の宗教は政治制度としての面が強まったのです。
そして明治維新をむかえ国家神道が誕生しました。しかし日本は敗戦し、神道の威信が瓦解したのです。戦後数十年を経た日本は、宗教的イベントに敏感となりました。クリスマスにバレンタインデー、そしてハロウィンなどですがそもそも、それらが西洋のなんの宗教が起源なのかどうでもよいのが日本人です。
文化庁の調査では、神道系約1億860万人、仏教系約9350万人、キリスト教系約220万人、諸教約960万人となっています。日本の人口は、約1億2000万人ですから人口よりも多い信者数がいる計算です。しかし世論調査によると特定の宗教に入っている人はわずか1100万人程度。ところが日本人のほとんどは神社で祈って賽銭を投げます。この行為自体が、神道の信者になるわけです。
さらにいうとそのほとんどの人間がお墓参りをしますから、仏教の信者だとなります。ただし、きちんと信仰しているひとはそのうち1割ほどです。終戦に政教分離され、宗教教育を禁止にしたことが信仰心の低下の原因です。
しかしながら、政教分離の原則にも関わらず宗教団体が政治問題となっています。宗教は反社会的で被害者が多く、なるべく関わりたくないという意識が根付きました。そのため「信仰」と聞くとカルト思想の洗脳だと怖がってしまう人が増えました。
でも、信仰の「信」は信用・信頼のことなのです。約束を守って挨拶ができる人、責務を放棄しない人に対して「この人は間違いない」となる。この信頼を互いに持ちつ持たれつ尊厳することが信仰の「信」なのです。その尊さに気づいたら自然と手を合わさらずにはおれないという心のことです。
こんな私のために心を砕いてくださる人がいる。命をお与えいただいたご先祖さまのおかげであり、日々生かしてくださる食物や住居のおかげ。と、感謝する気持ちが日本人の信仰心なのです。信頼できる思想や場所、尊い人物に出会うことが許され、自分もそういう人物になって社会の役に立ちたい…そう願うことが、高尚な生き方だと感じる。これが日本人独特の宗教観なのです。
キリスト教やイスラムとは別次元で、伝統精神として根付いているのです。論争を好まず、妥協点を探して和を尊ぶ思想です。また、伝統を捨てることなく、崩壊や革命より惰性を選ぶ国民性、その結果としての天皇制かもしれません。
別の視点で見ると世界でもっとも100年企業が多いのは3万3千社の日本です。世界の創業100年企業の総数は約8万社ですから、なんと41%を日本が占めています。ちなみに2位は約1万9千社のアメリカです。日本人の素晴らしさは、とにかく伝統を残そうとする、誰かが責務を担おうとする、その精神性だとわかりますよね。
国内最大級の占いサービス・LINEトーク占いの占い師を募集しています
低リスクで不況に強い「占いビジネス」は起業にも副業にも最適です
営業店拡大につき、占い師大募集!経験不問!まずはお気軽にご相談ください。
< 遠慮なくガツガツ露出して、繰り返し反応をもらいましょう | 一覧へ戻る | しっかり毎日寝ることが良質な仕事をする基本です >
カテゴリ
月別 アーカイブ
- 2024年11月 (6)
- 2024年10月 (13)
- 2024年9月 (7)
- 2024年8月 (15)
- 2024年7月 (9)
- 2024年6月 (13)
- 2024年5月 (13)
- 2024年4月 (12)
- 2024年3月 (11)
- 2024年2月 (14)
- 2024年1月 (16)
- 2023年12月 (11)
- 2023年11月 (17)
- 2023年10月 (15)
- 2023年9月 (17)
- 2023年8月 (17)
- 2023年7月 (18)
- 2023年6月 (17)
- 2023年5月 (21)
- 2023年4月 (21)
- 2023年3月 (22)
- 2023年2月 (18)
- 2023年1月 (19)
- 2022年12月 (6)
- 2022年11月 (8)
- 2022年10月 (6)
- 2022年9月 (6)
- 2022年8月 (6)
- 2022年7月 (8)
- 2022年6月 (5)
- 2022年5月 (4)
- 2022年4月 (4)
- 2022年3月 (6)
- 2022年2月 (6)
- 2022年1月 (5)
- 2021年12月 (3)
- 2021年11月 (1)
- 2021年9月 (3)
- 2021年8月 (2)
- 2021年7月 (2)
- 2021年6月 (1)
- 2021年5月 (1)
- 2021年4月 (2)
- 2021年3月 (1)
- 2021年2月 (1)
- 2021年1月 (2)
- 2020年12月 (1)
- 2020年11月 (1)
- 2020年10月 (1)
- 2020年9月 (2)
- 2020年8月 (4)
- 2020年7月 (1)
- 2020年6月 (1)
- 2020年5月 (3)
- 2020年4月 (1)
- 2020年3月 (1)
- 2020年2月 (1)
- 2020年1月 (1)
- 2019年12月 (1)
- 2019年11月 (1)
- 2019年10月 (2)
- 2019年9月 (1)
- 2019年8月 (1)
- 2019年7月 (1)
- 2019年6月 (1)
- 2019年5月 (1)
- 2019年4月 (1)
- 2019年3月 (1)
- 2019年2月 (2)
- 2019年1月 (1)
- 2018年12月 (5)
- 2018年10月 (1)
- 2018年9月 (1)
- 2018年8月 (3)
- 2018年7月 (2)
- 2018年6月 (3)
- 2018年5月 (4)
- 2018年4月 (5)
- 2018年3月 (11)
- 2018年2月 (9)
- 2018年1月 (5)
- 2017年12月 (5)
- 2017年11月 (11)
- 2017年10月 (17)
- 2017年9月 (16)
- 2017年8月 (11)
- 2017年7月 (10)
- 2017年6月 (12)
- 2017年5月 (15)
- 2017年4月 (14)
- 2017年3月 (15)
- 2017年2月 (8)
- 2017年1月 (6)
- 2016年12月 (6)
- 2016年11月 (10)
- 2016年10月 (11)
- 2016年9月 (8)
- 2016年8月 (11)
- 2016年7月 (9)
- 2016年6月 (15)
- 2016年5月 (15)
- 2016年4月 (17)
- 2016年3月 (23)
- 2016年2月 (21)
- 2016年1月 (19)
- 2015年12月 (27)
- 2015年11月 (21)
- 2015年10月 (19)
- 2015年9月 (7)
- 2015年8月 (8)
- 2015年7月 (7)
- 2015年6月 (11)
- 2015年5月 (6)
- 2015年4月 (6)
- 2015年3月 (9)
- 2015年2月 (9)
- 2015年1月 (1)
- 2014年12月 (5)
- 2014年11月 (4)
- 2014年10月 (12)
- 2014年9月 (4)
- 2014年8月 (2)
- 2014年7月 (2)
- 2014年5月 (1)
- 2014年1月 (2)
- 2013年12月 (4)
- 2013年10月 (2)
- 2013年9月 (1)
- 2013年8月 (2)
- 2013年7月 (1)
- 2013年6月 (2)
- 2013年5月 (2)
- 2013年4月 (1)
- 2013年3月 (3)
- 2013年2月 (1)
- 2013年1月 (4)
- 2012年12月 (5)
- 2012年11月 (2)
- 2012年8月 (2)
- 2012年6月 (1)
- 2012年5月 (2)
- 2012年2月 (1)
- 2012年1月 (2)
- 2011年12月 (2)
- 2011年11月 (2)
- 2011年10月 (4)
- 2011年9月 (4)
- 2011年8月 (3)
- 2011年7月 (5)
- 2011年6月 (5)
- 2011年5月 (16)
- 2011年4月 (21)
- 2011年3月 (7)
- 2011年2月 (5)
- 2011年1月 (2)
- 2010年12月 (5)
- 2010年11月 (1)
- 2010年10月 (4)
- 2010年9月 (2)
- 2010年8月 (3)
- 2010年7月 (4)
- 2010年6月 (6)
- 2010年5月 (8)
- 2010年4月 (4)
- 2010年3月 (10)
- 2010年2月 (6)
- 2010年1月 (3)
- 2009年11月 (2)
- 2009年10月 (2)
- 2009年9月 (3)
- 2009年8月 (3)
- 2009年7月 (1)
- 2009年6月 (9)
- 2009年5月 (5)
- 2009年4月 (5)
- 2009年3月 (2)
- 2009年2月 (2)
- 2009年1月 (4)
- 2008年11月 (3)
- 2008年10月 (2)
- 2008年9月 (2)
- 2008年8月 (5)
- 2008年7月 (1)
- 2008年6月 (1)
- 2008年5月 (1)
- 2008年3月 (2)
- 2007年4月 (1)
- 2007年3月 (1)