凡人は秀才を天才だと誤認し、秀才は凡人たちを見下す
この世には99%の凡人と、ごく一部の秀才と、そして数万人に一人の割合で生まれる天才がいます。天才と秀才と凡人、そこは評価軸に違いがあります。まず天才は創造性です。そして秀才は再現性、凡人は共感性で評価されます。いわゆる天才というのは、歴史上の人物とか、大きな賞を得て話題になったり偉業を成したりする人たち。
大企業の中で、天才は出世できないので、独立して自営業をしています。そもそも天才肌ですと再現性や共感力が低いので、組織で出世するのは難しい。経営者や幹部の99%が秀才であり、運やタイミングで凡人が出世します。つまり秀才は努力を極めた凡人です。
中学まで秀才でも、一流大学に入った99%が、そのまま凡人になります。大学を主席で出ても会社員になって凡人化することもよくあることです。神童と呼ばれた小学生たちが、ある場所に集められますよね。すると、その天才児の中で圧倒的な優劣がついてしまう。100人集まった天才児からわずか2、3名が真の天才として名を馳せることができるわけです。他の98人たちは、別の分野に目を向けて才能を開花させるのが得策です。そこで、しがみつくと劣等感だけが強くなる。それは、とても悲しいから他の分野でトップを取るべく思考を転換させていけるかどうか。そこから真の天才が生まれます。
秀才が天才を理解できるはずもありません。そして秀才は秀才同士で、凡人は凡人同士で仲良くします。天才はというと、そもそも仲良くするという思考がなく、イノベーションを起こそうと想像するのです。凡人はともかく、秀才たちが集まってもいわゆるイノベーションは生まれてこないですよね。世の中を変える、イノベーションを起こせる天才たちは、つねに孤独と戦っています。天才同士が、つるむことってないからです。
しかし天才は、時として別の天才と、チームを組んだりします。天才と秀才と凡人は、誰のなかにもいると思います。その時々のシーンによって違うし、学びや経験を重ねることで、才能の濃さが変わっていくからです。秀才は天才に憧れてはいけないのです。
天才は秀才に対して何も興味を持ちません。そもそも共感しないのが天才の特徴だからです。凡人は共感性がありますが、残念ながら天才に気が付きません。天才を理解できないのが凡人の悲しい性なのです。そして凡人は、秀才を天才だと誤認するのです。ところが秀才は凡人たちを見下します。ここが天才と秀才との見分け方になります。
天才は凡人に、何を求めているのかというと、「ボクの才能を認めてほしい」という感覚です。秀才は努力が上手ですから凡人から尊敬されやすいですが、天才は人前で努力しません。だから共感力が売りの凡人には天才の価値がわからないんです。
ここで考えてほしいのは、「もし天才を理解できる凡人がいたら劇的なイノベーションが起こる」という仕組みです。天才は秀才に興味がなく、凡人に認めてもらいたい。でも、凡人たちは天才を評価できず秀才に憧れる。これ、何も人間関係だけじゃなく、あなたの心の中で起きている現象でもあるのです。
あなたの中に、天才性と秀才性と凡人性があって、その対比がどうなっているかという感じです。天才は、得意分野で圧倒的な戦果をあげますが、できないことが多いのです。秀才は、何かに特化していないけど、できることが多いのです。天才への過度な憧れは、思考停止になってしまいます。
だから凡人が意識すべきは、天才への憧れではなく、サポートすること。つまり天才と凡人それぞれが得意なことに集中し、分業することで、成果を最大化していくのです。
占い師の世界に、秀才は少ないです。多くの凡人と、ごくごく稀に出現する天才でこの業界は構成されています。でも、自分は凡人だとあきらめてしまう必要はない。役割を認識する。そして成果を出すために楽しく計画を立てて、実行するのみです。逆にいうと秀才は、占い業界には少ないので重宝されるわけです。
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