邪気よけに桃の実を投げたり、桃太郎の名として使われた秘密
昨日は3月3日で雛祭りでした。じつは名古屋にほしよみ堂が生まれた日です。2010年ですからもう13年も前になります。
三月三日は雛祭りですが、『桃の節句』とも言いますね。五月五日の端午の節句が『男の子の節句』といわれるのに対し、女の子の節句とされています。ちなみに、もともとは、節日に供するとして【節供】と書いていたのです。やがて毎月の《句切り》を示すため、節句と書くようになったわけです。ちなみに占術家は『節入り日』として使います。
さて、この節句。 江戸時代に『五節句』として、法制化された式日の一つでした。しかし、現在の三月三日では桃の花には早すぎますね。じつは旧暦ですと1ヶ月ほど遅いのでちょうどよい季節なのです。ちなみに今年ですと4月22日が旧暦三月三日です。
もともと三月三日は、「上巳の節供」といわれました。上巳(じょうし)とは、旧暦三月の上旬の【巳の日】という意味です。ですから三日ではないのです。では、なぜ『巳』の日だったのか?十二支での『巳』は、【植物に種子ができはじめる時期】とされます。そこから、【蒔いた種が実を結ぶ】つまり才能の開花をイメージしました。
古来より蛇(巳)は、知恵や財産をもたらす神として崇められてきました。祭祀の「祀」は、示す偏に【巳】ですよね。この「祀」とは、自然神を祀る意味なのです。自然神の代表格が、巳(蛇)だったからです。
たとえば七福神の紅一点である弁財天は、蛇の形をした神です。おそらく、そこから女性=蛇(巳)と連想したのでしょう。弁才天は、才能を引っ張る役目です。それには【粘着性のある長い紐】が必要です。また「巳(実)を結ぶ」にも掛けられています。蛇の脱皮は【死と再生】を連想させます。多産と豊穣を表し、お金に縁のある生き物です。
そんな『巳』が三月三日となったのが三国時代、魏(ぎ)の国でした。
三月三日と「三」が重なることから【重三(ちょうさん)の節供】と呼ばれました。上巳の節供に河で禊ぎを行い、穢れを落とす。これを上巳の祓(じょうしのはらえ)といいます。この文化が平安時代に日本に渡り、貴族階級に取り入れられたのです。河での禊ぎに変わって、紙人形で体を撫でて穢れを移して川や海へ流す…という行事が生まれたのです。その紙人形を形代(かたしろ)と言います。
これが「流し雛」の原型です。 この流し雛が、公家や上流武家の間で上司への贈答品となりました。質素だった形代が、豪華な人形になったわけです。また、公家の子女が人形や小型の調度品を並べて遊ぶままごとが発生しました。これが融合して雛人形へと発展したのが、室町時代といわれています。
さて、江戸時代になってから庶民にも桃の節供が浸透しました。農民にとって、桃の節供を過ぎる頃から秋の収穫期まで農作業が続きます。これから始まる辛い労働に備え、楽しみながら滋養を摂ろう…ということで、磯や砂浜で潮干狩りをしたのです。旧暦の三日は大潮に近く、潮干狩りにはもってこいの時期なのです。
現在でも、桃の節供に蛤を食べる習慣が残っています。また、「貝合わせ」という神経衰弱のようなゲームがあります。蛤の貝は、他の貝と一致しません。そこから《貞操》をイメージしました。蛤は水の汚れを嫌うので、《純潔》を意味すると考えたのです。
では、なぜ『桃』の節句というのでしょう。それは「桃」が、旧暦三月を代表する花だからです。中国では、恋愛のことを『桃花(とうか)』と呼んでいます。周の時代には、詩経の中で「桃の花のような女性」とも謡われています。ちなみに桃は『百』に通じます。中国では、もも(桃)の木を、仙木として崇敬しています。仙人のいる場所を「桃源郷」と言います。日本神話では、邪気よけに桃の実を投げたり、桃太郎の名としても使われます。そんな桃が、「邪気を圧伏し、百鬼を制する」ところから、桃=百と結びついたのです。おなじ桃でも、花は女性ですが、果実は男性を差します。
この話の続きは、今月26日に話す予定です。ぼくの誕生日に、バースディパーティを開き、トークショーをすることになりました。しかも時代の要望でZoom参加も用意しましたので、遠方の方々にも一緒にオンラインで楽しんでいただけます。
https://harajuku-uranai.com/230326birthdayparty/
17時から1時間のトークショーでほしよみ堂の誕生秘話を話します。なぜ3月3日なのか、そして13年間で起こった事件、その霊的解釈などを話します。
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