野望の欠如/コラム

占い師になりたいという人に
ぼくは、よくこう言います。

「どのくらい稼げるようになりたいの？」

すると、

こういう答えが返ってきます。

「まあ、そこそこ稼げれば…」

野望の欠如

若いひとたちに、

「将来の夢ってなに？」と聞くと、

「ふつうに安定したい」

と答える人が大半だと言われていますよね。

《ふつう》って何？

《そこそこ》ってどのくらい？

「ふつう」とか「そこそこ」という言葉から感じるのは

《野望の欠如》ですね。

「野望」なんていうと、
なんだか荒々しい感じがしますが、

言いかえれば「欲求」ということ。

そして、その欲求が達成されるには
「目標」がはっきりしていること。

つまり彼らは、
めざすべきゴールが漠然としすぎているわけです。

ゴールが決まっていないのだから、
到達もできないし、

かりに到達したとしても
充足感が味わえないわけです。

これでは、

適職にも天職にも一生巡り会えないでしょう。

適職や天職というからには

「それ」で食べていなければいけません。

たとえば、アーティストがそうです。

「アーティストだからカッコいい」

わけではありません。

アーティストで

《生計を立てることができている》

からカッコいいわけです。

つまり、生計を立てられないのに

「職業はアーティストです」

なんて平気で言うのが格好悪いわけです。

「やるからには、その世界で食っていく！」

っていう意気込みが必要なんです。

そういう気概があるから

「なんとか食べていける」レベルになるわけです。

「そこそこ食べていければいい」というのは、

けっして健全ではありません。

むしろ《不健康》な考え方です。

なぜなら、

それくらいの意気込みでは、
絶対に食べていけないからです。

その職業が占い師でも、
エステティシャンでも、
保険の外交員でも同じです。

職場での人間関係で悩む人は、
思ったより多いようです。

その悩みに対して
「気にしないのが一番」
というアドバイスをする人もいます。

しかし、

その根本的な原因は、
明確な目標をもっていないところにあります。

野心があれば、
人の噂話なんて気にならないものです。

だから言うんです。

「目標を持たない人は卑怯だ」と。

ようは、目標があって、
それが達成できないと惨めになる。

でも目標さえ持たなければ、
達成という概念すらないから、
成功しなくても傷つくことがない。

その場から逃げだすことだって可能ですよね。

だから『卑怯者』なんです。

もっと言えば《人としてアマチュア》です。

なので、目標をもってもらうわけです。

《人としてプロ》になって欲しい、

そう願うからです。

プロになるには

「ある程度の適性」と「野心」が必要なんです。

これが、適職や天職につくための最低条件というわけです。

そしてそれを一緒に考えるのが、
ぼくの仕事というわけです。

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