象意を絞り込め!
占ってもらうときに重要なことがあります。
それが
「占い師の持ち味を引き出すこと」
では、どうして、
わざわざそんなことを
しなくてはいけないのか。
その理由は「占いの仕組み」にあるんです。
まずですね、占いには
『象意』というものがあるんです。
星とか星座とかね、
カードの絵、数字、記号にも、
すべて『象意』があります。
占い師が占いをするとき、
その『象意』を読み取るわけですね。
ただ、厄介なことがあるんです。
たとえば「二黒土星」という星。
母親・妻・安定・大衆・地味・マンネリ・サラリーマンなど、
たくさんの意味があります。
いろんな意味が混在しています。
その人の悩みが、
母親のことなのか、妻のことなのか
マンネリ化の脱却なのか…
相手もいない状態では、判断が困難ですよね。
そうなると、
膨大な象意の中からランダムに
ひとつの象意を選ぶはめになる。
効率的に鑑定を進めるには、
まず現状や経緯をヒアリングして、
象意を「絞り込む」必要があるわけです。
「占いでみれば、そんなのわかるんじゃないの?」
と思う人もいます。
たしかに、占いの仕方によっては、
ある程度の「悩みの種類」を見分けられる場合もあります。
しかし、具体的な内容となると、
複数の占術を組み合せた深い考察が必要になってきます。
その末にようやく、
「何で悩んでいるのか」を
当てることができるわけです。
でも、ぼくは、この作業を
占い師の仕事だと思っていません。
どちらかというと
「占術研究家」の仕事だと考えているんです。
相談者の悩みを和らげ、苦しみを解決するのが、
占い師の使命です。
すでに分かっていることを
わざわざ言い当てる時間が
もったいないわけです。
そういった意味で占い師は、
まず占いを使う前に現状を把握します。
お医者さんの「問診」のようなものですね。
学生時代を思い出してください。
選択肢に単語がいくつかあって、
それを使って1節の文章を作る。
そんな語学テストありましたよね。
あの感覚と似ています。
ただし、相違点もあります。
それは実際の鑑定では、
「正解」がないということ。
状況に応じて、
正解は変わるからです。
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