感情のつながりと幸福度
基本的に『紫微斗数』は、
そのひとの宿命を知るためのものです。
しかし、宿命を知っただけでは、
いま現在の悩みに応えられません。
「その瞬間の出来事や感情」を読み解くための道具として、
ぼくは『紫微斗数タロット』を開発したわけです。
たとえば、
『天姚(てんよう)』というカードには、
桃が描かれています。
本来は、恋愛をあらわす星です。
仮に、占ってこのカードが出たとき、
見たまんま、
「桃がお好きなんですか?」
と聞いてみたところ、
「あ。ちょうど今、桃の缶詰をかってきたところなんです」
といわれることだってあり得ますよね。笑
あまりにも、そのまんまでウソのような話ですが、
そういうことが実際にあるから不思議なんです。
じつは、こうした現象には理由があります。
タロット系の占いは、たしかによく当たります。
でも、それは実際に起こる事柄が、
的中しているわけではありません。
感情面が当たっているんです。
たとえば「天気」は当たりません。
天気には感情はないですからね。
では、
オリンピックで誰が金メダルをとるか。
これも当たらないんです。
なぜなら、
オリンピックの選手との感情の接点がないから。
けれど、
オリンピックの選手が家族だった場合。
いつもよりいい演技ができるかどうか。
この場合は、そのときのマインドが当たるんです。
感情的な結びつきがあるからです。
「縁」があるからともいえます。
では、どうして
感情のつながりが必要なんでしょうか。
人は占いに頼るとき、
感情的になっているものです。
本人に自覚があるなしに関わらず、
感情が高ぶっている。
占う側も、それにあわせて感性で占う。
テレビのチャンネルを合わせるイメージです。
するとよく当たるわけです。
同じ土俵に立って占い、
話をすることで共鳴するんですね。
さらに細かく分けると、
「感情」には3つの層があります。
表層意識
中層意識
潜在意識
この3つです。
相談者がどのレベルで話をしているのか。
それをよく観察するんです。
そして、微調整します。
あまり難しく考える必要はありません。
慣れてくればできるはずです。
ようは、相手の感情レベルを、
意識することがポイントです。
感情は移ろいやすいもの。
けれど、その流れを追うことで、
相談者が求める未来が、次第に見えてくる。
さて、もう少し突っ込んだ話をしましょう。
「どの会社に就職できますか?」
「結婚できますか?」
これって、よくある相談ですよね。
就職試験に受かるのか落ちるか、
実際に結婚できるかどうか。
これは、あまり重要ではありません。
少なくとも「タロット系」の占いでは。
実際に起こる出来事ではなく、
試験に受かることが幸福なのか。
結婚することが悦びなのか。
ここが重要。
そして、その部分が驚くほど当たるんです。
これ、けっこう秘伝です。
あまり書籍には書かれていません。
腕のたつ占い師って、みんな
この真理を知っているんです。
実際の結果というより、
幸せを感じられるほうに導く。
それがタロット系占いの醍醐味です。
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