上下関係の文化 〜「小雪」と「虹蔵不見」
今日は、二十四節気の「小雪(しょうせつ)」です。
陽射しが弱くなり、いちょうは黄色く色づいて、
冷え込みも厳しさを増してくる。
そして同時に、七十二候も「虹蔵不見」になります。
「虹、かくれて見えず」と読みます。
虹をあまり見かけなくなる時節、という意味です。
「虹」というものは、雨が降ったあと、
太陽の光が空気中の水滴によって、
反射されて見える現象です。
虹が見えないということは、
空気中に水滴がなくなるということ。
ようは、雨が雪に姿をかえる時期を表現した言葉です。
古代中国において「虹」は、
竜の化身だと考えられていました。
竜は、雨を降らす水の神様です。
農耕が生きる糧だった時代、
雨は竜神がもたらす、恩恵だったわけです。
彼らにとって、虹を見なくなることは、
竜神が出現しなくなるのと同じこと。
雨が雪に変わっていく様子を見て、
姿をかくしてしまった竜神に、
想いを馳せたのではないでしょうか。
上下関係の文化
野生の犬や猿などは、
つねに激しい順位闘争を繰り返します。
本能だけで競争し続けるのが動物です。
同じように人間も、生まれた時から
知らぬまに順位闘争をします。
不可抗力的に巻き込まれたり、
意識的に競争を仕けられたり。
そんな状態にストレスを感じると、
深く悩んでしまうわけです。
中には、精神を病む人もいます。
とはいえ、序列や権力の中で、
生きていかなければならないのも事実です。
そんな状況下で、
平穏な心をどうやって維持すればいいのか。
これは長い間、人にとって
大きなテーマになっています。
だからこそ、穏便に、知的に
「争い」を避けようとしてきた。
そうした努力とは裏腹に、
ぼくたち日本人には、
「順位」にまつわるもうひとつの問題があります。
高いレベルの文明に生る人にとっては、
親和的で上下のない関係を理想と考えます。
昨今の日本は、とても安全ですよね。
激しい生存競争をしなくても生きてゆけます。
資源を得るための闘争なんて、
する必要はないのですから。
なので、
「べつに負けだっていいんだ」
なんて、平然と構えることができる。
少なくとも、実力による「順位争い」には、
参加しなくても生きていけます。
ですが、日本には、
もうひとつの「順位付け」があります。
それが「上下関係」です。
会社にいけば、基本的に上下関係は付き物。
学校やクラブ活動にしたって同じ。
上下関係が強くて、上司には何も言えない。
堅苦しくてしょうがない。
「俺だって若い頃はつらかった。
だからお前らもそうするべきだ」
そんな暗黙の雰囲気さえ感じます。
こういった上下関係にストレスを感じて、
職場を転々とする人も少なくありません。
いつしか「上下関係」という言葉が
人にとって、有害なイメージを持つ時代となりました。
では逆に、上下関係のいい点ってなんでしょう。
こういってはなんですが、
ぼくはある意味、
上下関係はあって当前だと思っています。
なぜなら「日本語」という性質が、
上下関係を強く意識する言語だからです。
尊敬語、謙譲語、丁寧語…
世界中に数ある言語の中でも、
こと「敬語」に関しては、
複雑さナンバーワンでしょう。
つまり、コミュニケーションの
手段である「言語」そのものに、
上下関係が組み込まれているわけです。
生まれた時から死ぬ最後まで、
誰が上で、誰が下かをハッキリとさせる文化。
太古の昔から、そうして
発展してきたのが日本なのです。
ぼくたちが日本語をしゃべる限り、
上下関係の文化は続いていくわけです。
では、上下関係という縛りの中で、
ぼくち日本人は、どう生きればいいのか。
あきらめるしかないのか?
何か打開策はあるのか?
ー つづく ー
『日刊メルマガ』毎朝8時に配信しています。登録無料!
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
中島多加仁【星読み師☆taka】
国内最大級の占いサービス・LINEトーク占いの占い師を募集しています
低リスクで不況に強い「占いビジネス」は起業にも副業にも最適です
カテゴリ
月別 アーカイブ
- 2024年11月 (4)
- 2024年10月 (13)
- 2024年9月 (7)
- 2024年8月 (15)
- 2024年7月 (9)
- 2024年6月 (13)
- 2024年5月 (13)
- 2024年4月 (12)
- 2024年3月 (11)
- 2024年2月 (14)
- 2024年1月 (16)
- 2023年12月 (11)
- 2023年11月 (17)
- 2023年10月 (15)
- 2023年9月 (17)
- 2023年8月 (17)
- 2023年7月 (18)
- 2023年6月 (17)
- 2023年5月 (21)
- 2023年4月 (21)
- 2023年3月 (22)
- 2023年2月 (18)
- 2023年1月 (19)
- 2022年12月 (6)
- 2022年11月 (8)
- 2022年10月 (6)
- 2022年9月 (6)
- 2022年8月 (6)
- 2022年7月 (8)
- 2022年6月 (5)
- 2022年5月 (4)
- 2022年4月 (4)
- 2022年3月 (6)
- 2022年2月 (6)
- 2022年1月 (5)
- 2021年12月 (3)
- 2021年11月 (1)
- 2021年9月 (3)
- 2021年8月 (2)
- 2021年7月 (2)
- 2021年6月 (1)
- 2021年5月 (1)
- 2021年4月 (2)
- 2021年3月 (1)
- 2021年2月 (1)
- 2021年1月 (2)
- 2020年12月 (1)
- 2020年11月 (1)
- 2020年10月 (1)
- 2020年9月 (2)
- 2020年8月 (4)
- 2020年7月 (1)
- 2020年6月 (1)
- 2020年5月 (3)
- 2020年4月 (1)
- 2020年3月 (1)
- 2020年2月 (1)
- 2020年1月 (1)
- 2019年12月 (1)
- 2019年11月 (1)
- 2019年10月 (2)
- 2019年9月 (1)
- 2019年8月 (1)
- 2019年7月 (1)
- 2019年6月 (1)
- 2019年5月 (1)
- 2019年4月 (1)
- 2019年3月 (1)
- 2019年2月 (2)
- 2019年1月 (1)
- 2018年12月 (5)
- 2018年10月 (1)
- 2018年9月 (1)
- 2018年8月 (3)
- 2018年7月 (2)
- 2018年6月 (3)
- 2018年5月 (4)
- 2018年4月 (5)
- 2018年3月 (11)
- 2018年2月 (9)
- 2018年1月 (5)
- 2017年12月 (5)
- 2017年11月 (11)
- 2017年10月 (17)
- 2017年9月 (16)
- 2017年8月 (11)
- 2017年7月 (10)
- 2017年6月 (12)
- 2017年5月 (15)
- 2017年4月 (14)
- 2017年3月 (15)
- 2017年2月 (8)
- 2017年1月 (6)
- 2016年12月 (6)
- 2016年11月 (10)
- 2016年10月 (11)
- 2016年9月 (8)
- 2016年8月 (11)
- 2016年7月 (9)
- 2016年6月 (15)
- 2016年5月 (15)
- 2016年4月 (17)
- 2016年3月 (23)
- 2016年2月 (21)
- 2016年1月 (19)
- 2015年12月 (27)
- 2015年11月 (21)
- 2015年10月 (19)
- 2015年9月 (7)
- 2015年8月 (8)
- 2015年7月 (7)
- 2015年6月 (11)
- 2015年5月 (6)
- 2015年4月 (6)
- 2015年3月 (9)
- 2015年2月 (9)
- 2015年1月 (1)
- 2014年12月 (5)
- 2014年11月 (4)
- 2014年10月 (12)
- 2014年9月 (4)
- 2014年8月 (2)
- 2014年7月 (2)
- 2014年5月 (1)
- 2014年1月 (2)
- 2013年12月 (4)
- 2013年10月 (2)
- 2013年9月 (1)
- 2013年8月 (2)
- 2013年7月 (1)
- 2013年6月 (2)
- 2013年5月 (2)
- 2013年4月 (1)
- 2013年3月 (3)
- 2013年2月 (1)
- 2013年1月 (4)
- 2012年12月 (5)
- 2012年11月 (2)
- 2012年8月 (2)
- 2012年6月 (1)
- 2012年5月 (2)
- 2012年2月 (1)
- 2012年1月 (2)
- 2011年12月 (2)
- 2011年11月 (2)
- 2011年10月 (4)
- 2011年9月 (4)
- 2011年8月 (3)
- 2011年7月 (5)
- 2011年6月 (5)
- 2011年5月 (16)
- 2011年4月 (21)
- 2011年3月 (7)
- 2011年2月 (5)
- 2011年1月 (2)
- 2010年12月 (5)
- 2010年11月 (1)
- 2010年10月 (4)
- 2010年9月 (2)
- 2010年8月 (3)
- 2010年7月 (4)
- 2010年6月 (6)
- 2010年5月 (8)
- 2010年4月 (4)
- 2010年3月 (10)
- 2010年2月 (6)
- 2010年1月 (3)
- 2009年11月 (2)
- 2009年10月 (2)
- 2009年9月 (3)
- 2009年8月 (3)
- 2009年7月 (1)
- 2009年6月 (9)
- 2009年5月 (5)
- 2009年4月 (5)
- 2009年3月 (2)
- 2009年2月 (2)
- 2009年1月 (4)
- 2008年11月 (3)
- 2008年10月 (2)
- 2008年9月 (2)
- 2008年8月 (5)
- 2008年7月 (1)
- 2008年6月 (1)
- 2008年5月 (1)
- 2008年3月 (2)
- 2007年4月 (1)
- 2007年3月 (1)