好きになるほど不安になるのはなぜでしょうね?
ひとを好きになるって、じつに不思議な気持ちですよね。「本当に好きなときは、理由なんてない」たしかにそうかも。胸がキュンとしたりドキドキしたり。いままでになかった好印象を持ったり。それが恋を感じた瞬間なのかもしれません。
そんな不思議な心の糸を結び合って、幸運にも互いに好意を感じておつきあいがはじまるのです。でも時間がたっていくと、お互いの気持ちがギクシャクしたり、関係がうまくいかなくなることも多いですね。あんなに素敵に思えていたところが、そうでなくなったり、今まで気にならなかった点が嫌になったり。
そういう時は、少し会う回数を減らして、自分を見つめ直す時期なのです。夫婦や同棲の場合ならば、難しい話し合いはお休みして、自分の気持ちとつきあってみるのです。そして、ゆっくり思い出してみましょう。
「なぜ相手を好きになったのか」を。
そのとき、自分はどんな感じがしたのか。相手のどんな部分に共感したのか。すでに知っている答えではなく、もっと深いところ、そう、胸の奥に問いかけるような感じでイメージするのです。あなたが相手に魅かれた部分。それは、あなたにとってどんな意味があるでしょうか。誠実さ、純粋さなのか。あるいはユーモアのセンスなのか。きっと、自分に欠けている部分かもしれません。好きになる相手には「共感」があったはずです。
その共感には、2種類あります。自分にない部分と、自分と似たような部分。相手に感じたその部分は、あなたにとって意味があることだったはずです。しかし時間がたつと、なぜか冷めてしまう。それは人の性質が、立体的なものだからです。優しさは、ときに優柔不断となりえます。自分だけに優しくして欲しいと思っても、だれにでも優しかったりします。
好きになるほど不安になるのはなぜでしょうね?
「相手の気持ちがよくわからない」
「恋愛をすると本当の自分を見失ってしまう」
「好きな人に、ありのままの自分を出せない」
おおむね、こういった状況ではないでしょうか。
ところでなぜ、あなたは、苦しむために恋愛をしているのですか?「恋愛とは人生のスパイス」なんです。スパイスがなくても、そこそこおいしい料理は作れますよね。でも、スパイスがない料理は、やがて飽きてしまいます。恋愛のない人生でも、そこそこ楽しく過ごすことはできると思います。
しかし恋愛によってさらに楽しくなり、生活にもメリハリがでるし、それこそ人生がバラ色になる可能性だってあります。あなたの恋愛は楽しいですか?それとも苦しいですか?苦しい恋愛は、どこかで無理をしているのですよ。それは気がついていることかも知れないし、無意識なのかも知れません。いつも同じパターンで失敗する、という人がいますよね。
「自分さえ我慢すればいい」
「苦しいけど一緒にいたい」
そんな恋愛をしている人は、「本当にそれで自分は幸せなのか」と、自問自答してみることです。無意識のうちに潜んでいる悪循環があるはずです。あるいは、「自分なんて幸せになれるはずない」といった自己否定がどこかにあるはずです。だから自分と向き合って考えてみるのです。
恋愛の苦しさはどこからくるのか?恋愛で苦しんでいる人は、自分を追い込んでしまっているのです。
「相手の気持ちがわからない」
「嫌われるのが怖くて本心がいえない」
そう。頭では分かっているけれど、ね。思い込みが妄想的になって、苦しむのです。より良い関係を築くには、円滑なコミュニ ケーションは欠かせません。
「愛しているから(愛されているから)すべてを察して!」という感覚には無理があります。
たしかに日本には、「以心伝心」とか「気持ちを察する」という素晴らしい感覚がありますが、愛し合っていても、いくら理解し合っていても、相手は他人なのです。とくに男と女は、基本的に理解しがたい複雑怪奇な存在なのです。相手の気持ちは相手しか分からないことが多く、勝手な思い込みは苦しみをもたらすだけです。
「ありのままの自分を出したら嫌われる」
と考える人は、相手を信頼しきっていないからではないでしょうか?恋愛で、不安や恐怖を感じることは自然なこと。でも、極度の不安からは苦しみしか生まれませんよね。苦しめている張本人は、じつは相手ではなく自分自身だったのです。
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