乙未ってどんな年?
明けまして、おめでとうございます。
昨年の『甲午』が、 伸び行く木の下を駆ける馬(午)としたら、
今年の『乙未』は、 「草原に佇む羊」といったところでしょうか。
この干支(かんし)というのは、
「60年に一度」のサイクルなのです。
ところで、株の世界にも諺があります。
「辰巳(たつみ)天井、午(うま)尻下がり」
続いて「未(ひつじ)辛抱」 という言葉があります。
ことしも、まだまだ辛抱の年ですかね。
でも、これはあくまで十二支のみなので、 当たるわけではありません。
未年だったら12年に一度ですが、
東洋占術は十干を組み合わせるため 六十干支(かんし)なのです。
十干とは、 『甲乙丙丁戊己庚辛壬癸』 のことです。
60年、60ヶ月、60日、
そして120時間(一刻は2時間のため)のサイクルで
甲子(きのえね)から癸亥(みずのとい)までの 60の干支が、
ぐるぐると回っているわけです。
昨年は甲(きのえ)の午年でした。
さて、乙未はどんな年になるか。
未年は、「陰の土」の上に「陰の木」が位置します。
木と土、2つの五行に象徴されます。
五行同士が相互に影響を与えます。
木は土を剋します。
それらは喧嘩し合う関係です。
このような対立する五行は、不調和を意味します。
ということで、国際紛争や衝突が考えられます。
しかし、そのような対立は、昨年の外交によって解決するかもしれません。
なぜなら乙は、花の五行の性質ですので、
方針を調整しやすく、順応性があるからです。
乙は、頑固ではないのです。
環境に適応できる柳の木なのです。
このような性質ですから、
規則に執する頑固な甲よりも
暴力的な行動は少ないと思います。
フレキシブルで穏やかな乙は、
妥協を表し、利害を合意に導いてくれます。
一年に四季があるように、
年まわりにも季節があります。
未は、暑い夏の季節です。
基本的に土ですが、
火のエネルギーも含んでいます。
未には、陰火(丁)・陰土(己)、そして陰木(乙)が含まれています。
乾いた夏の土ですから、
木に栄養を与えるための水がありません。
そのため未は、
乾いた砂漠の土と考えられます。
中東の砂漠で起きた2つの湾岸戦争は、
両者とも未年でした。
1991年に、クウェート開放のため
アラビア砂漠で戦闘がありました。
2003年にはイラクを制圧しました。
天干と地支からなる中国暦は、
60年周期で巡ります。
そして、歴史は繰り返す。
これは、120年前の1895年と
60年前の1955年の乙未年と
似た経験をすることを意味します。
1955年は、バグダッド条約が締結されました。
また、ワルシャワ条約機構を結成しました。
さらに60年前の1895年、
中国は日本と下関条約を結び、
日清戦争が終結し、
中国での大規模な運動に発展しました。
さて。明日からのメルマガでは、
乙と未について書いてみたいと思います。
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