方位術の心得/コラム

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方位術の心得

 

日本における方位術は



『気学』と『奇門遁甲』が双璧ですが、



それ以外にも古来より多種あり、



したがって複雑な吉凶作用を及ぼす吉凶神が生み出されています。







平安時代に盛んに行なわれた「方違え」では、



目的地の方角に



「天一神(なかがみ)」という凶神が



巡って来ている場合、



その方角を避けて



別の方角に一泊してから目的地に向かいます。



現在このような考え方をしている人は減りましたが、



いまだ専門家の中にも、



その考え方に基づいて指導している方が



まれに存在しますので、



この点くれぐれもご注意ください。







ちなみに台湾には『金函玉鏡』や『遁甲挨星卦』という方位術もあり、



流派によって日や時間の吉凶方位を判断する際に用いています。



これらは少数ですが、



日本でも専門書が出版されています。







奇門遁甲での判断に「九宮」の要因を用いている流派があります。



しかし実際は「天盤と地盤の十干同士の関係」でみる流派、



または「八門」の吉凶を重視する流派が多いようです。



そのため当然のことながら、



気学で吉方とされる方角でも奇門遁甲では凶方となったり、



逆に気学で凶方とされる方角が奇門遁甲では吉方となったりすることもあります。







気学の凶方位として有名な



「五黄殺」と「暗剣殺」については……



「九宮」を判断要素として加えている流派だと



凶方位とする点では一致していますが、



他の吉要因と重なることで



凶作用が無くなると考えたりします。







また、気学独特の



「本命殺」と「本命的殺」の考え方はなく、



一白・六白・八白・九紫の巡る方角は



『紫白』といって万人共通の吉方とする流派もあります。







しかし、万人に共通の吉方である「紫白」も、



凶要因と重なることによって



吉方として用いない場合もあります。







そもそも「九宮」を判断要素として加えない流派では



「五黄殺」「暗剣殺」「本命殺」「的殺」



といった考え方自体が存在しません。

taka

 



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