古着屋から占い師を経て出版事業…残るは飲食店での成功のみ
原宿のカフェのキッチンスタッフを募集します
原宿のカフェ、リトルマジックの求人です。料理ができる、飲食店の経験者を探しています。年齢、性別は問いません。原宿が好きで、接客もできるキッチンスタッフを急ぎで募集しています。
基本給として週4出勤で18万、週5出勤で23万、プラス出来高で、交通費15,000円まで支給します。曜日はシフト制で、1日8時間の就労となります。
Cafe Little Magic
https://www.hotpepper.jp/strJ003432905/
ホールスタッフと新店長は決まりました。あとキッチンが1名いれば、ぼくがやりたい企画が実現します。そして、リトマジの知名度を上げれば、その相乗効果でほしよみ堂も売り上げが伸びるのです。
運命を変えた日
あれは26年前、忘れもしません。1998年7月20日の月曜日、海の日という祝日でした。ぼくは東京ではじめて、イベントを企画しました。その名も『カレーなる会』。ぼくが作ったカレーを食べながら、華麗なる人生を作るための話をする、とても楽しいイベントでした。参加費は五千円で、約50名が集まりました。
宴(えん)も酣(たけなわ)となったころ、ひとりの女性が遅刻して登場したのです。少し余ったカレーを食べたその女性は、料理研究家だったのですが、じつは霊能者でもあったのです。彼女は、ぼくに言いました。
「あなたは特別な使命を持った人、いろんな仕事をしながら多くの人を助け、飲食店を経営してお店を増やすでしょう。」
不思議な女性だな…と思いつつ、翌日、彼女と食事する約束をしました。その女性との出会いが、ぼくの運命を大きく変えました。彼女は半蔵門で、料理教室とエステのサロンを開いたばかり。しかし経営が伸び悩んでいたので、霊感で占ったところ、カレーなる会に出席すれば道が開ける、というお告げを得たとのこと。じつは、ぼくも偶然、麹町〜半蔵門あたりで物件を探していたのです。お互いのニーズが合致したのでぼくは彼女のサロンに参画し、講師業をすることになりました。
彼女の経歴は面白く、父親は骨董商でもあり、陶芸家の育成をされていて、朝青龍元横綱の友人でもありました。彼女自身は早稲田大学の文学部出身で、映画や音楽、芸術などにも精通し、ぼくと会話が弾みます。ほんとうは京大に行く予定でしたが、父親の会社が倒産し、借金取りに追われるため、単身で上京。銀座の有名クラブで働きながら受験勉強もそこそこに、早稲田の一文に楽々合格という才女。
銀座のクラブでは、文豪の渡辺淳一氏から「愛人にならないか」と口説かれたり、産業スパイの打診を受けるなど、かなりスパイシーな人生です。授業中は教授の話を聞かず、借金返済と学費の支払いのため、コピーライターの副業をやっていました。卒業後は三共製薬に就職し、医療アナリストとして活躍するも、持ち前の器量の良さと卓越した話術で、自営業に。文豪をも唸らす文章力、そして研ぎ澄まされた先見の明。そんな彼女に魅了されたぼくは、出会って2年後、結婚することに決めました。
あるとき彼女は突然、「原宿に競売物件がある」と言い出したのです。すると翌日、「これよ、これ!」と読売新聞を手にし、競売物件の欄を指差すのです。翌日の情報を、前日に知ることができる、そんな能力って何??と、目をぱちくりしました。
ぼくは懇意にしていた赤坂の社長さんに電話して、競売物件について詳しく教えてもらいました。31歳の素人でしたが、ぼくはその物件をなんとか入札し、みごと落札できたのです。更地だったので、そこに自社ビルを建てました。
ちょうど、そのとき知名度を上げつつあった手塚貴晴先生に依頼し、世界一薄い壁のビルを設計していただきました。2002年の出来事です。あたらしく会社を立ち上げ、『マリアハウス』と命名。当初はカフェを開く予定でしたが、紆余曲折して古着屋にしました。古着ブームにあやかって7年ほど儲けましたが、そんなブームも下火になると、まったくお客さんが来ません。気づくと借金が4千万円に膨らんでいました。
妻は産後鬱が改善せず、買い物依存症になってしまって家計はガタガタ。スタッフに厳しく指導するので、みんな辞めてしまいます。そんな妻は、ぼくにいいます。
「もう古着屋ではダメよ。あなたは占い師に戻るべき」
そんな助言に、最初は首を傾げていましたが、知り合ったばかりの占い師の導きで占い師の道を選びました。そして離婚を決意し、ぼくは人生を再起したのです。
あれから20年。あっという間です。ぼくは彼女の預言通り、占い師で成功を収めました。原宿を本拠地として、全国に占い館を展開しています。本もたくさん出版できました。あとは、飲食店で成功するのみ。
ぼくのミッションは、まだまだこれから続きます。
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