現実を受け入れる勇気をもち、いまできる最善策を考える
現実を受け入れる勇気をもち、いまできる最善策を考える
人間はみな、願望にまみれて生きています。
「こうなりたい」「こうあってほしい」といった気持ちは願望です。とはいえ、自分に対する望みや、他人に対する願い、社会に対する要望が強いと、それらがストレスの原因になってしまいます。
夢を叶えるために、願望がもたらすストレスって、じつは邪魔な存在です。あのひとが嫌いとか、苦手な相手がいるというのは、その相手に対して抱く願望が満たされないからです。不安の裏には、満たされない願望があるのです。
実現可能な目標を立てて実践することを考えたら、こうした願望はマイナスに働いてしまいかねません。意味のない願望をいかに捨てられるか、ここが大事です。
こうした願望や欲望は仏教でいう「煩悩」です。捨てるのは難しいでしょうが、目標達成が楽しかったら、そんなつまらないことを考えている時間はなくなります。
「夢」は英語で「dream」です。睡眠中にみる夢と、将来に対する願望、この2つの意味があることはご存じですよね。
英語で願望はいくつかあって、有名なものでは可能性が低い「wish」と、高い願望の「hope」ですね。
しかし日本語の「夢」には、「hope」がもつ現実的なニュアンスより、もっと遠くにある願望を感じます。この橋渡しをする役目がじつは「目標」にあるのです。
ちょっと難しくて高い夢を叶えるために必要なものが「目標」。目標は、夢と違って実現可能なものです。英語では「target」になります。夢と現実の区別がつかないと、日常生活に支障がうまれます。
漠然と「夢を叶えたい」と思う人は、現実をしっかり把握できません。目の前にある現実をすべて受け入れてはじめて、願望を叶えるための目標が立てられるのです。
「占い師になって収入を得たい」と思っていても、現実を把握して目標を立てなければ、それはただの絵に描いた餅。
願っているだけでは子どもが抱く「将来の夢」と同じ。
人間は生まれつき、平等ではないのです。裕福な家に生まれる子ども、貧しい家に生まれる子ども。親が行きすぎた過保護、あるいはネグレストだったり、これは選べないのです。
成功の秘訣は、プライドを捨てて、恥も外聞も手放して、謙虚になって素直になるだけ。
教養が低い人に限って、プライドが高かったりする。そういう人は、誰からも相手にされません。プライドが捨てられないのなら、圧倒的な教養を身につけるしかない。教養がないのであれば、素直になって可愛く振る舞う。
そもそも人間は、絵を描くのが上手、走るのが速い、計算が早い、字を書くのが上手い、歌が上手い、というように、人それぞれ才能があります。しかし多くの子どもは、なにひとつ取り柄がない、という凡人が9割です。才能が低い凡人であれば、本を読んで語彙力を高め、教養を身につければいいだけ。しかし、それができるのは、まぁ30歳くらいまで。
人間は大人になるにつれ、マイナスな感情が増幅します。だから勉学は、若いころに済ませておく。
でも、もう手遅れなの?そう嘆くなかれ!
自分が置かれた環境や、持って生まれた才能など現実を早く受け入れて、好きなことを目指し、その目標を設定すればいい。それが、夢を叶える方法なのです。
文句をいっても発展なんてしません。現実を受け入れる勇気をもっていまできる最善策を考える。これが願望に近づく、たったひとつの道なのです。