シリーズ紫微斗数14主星その8『太陰星のトリセツ』が出版です/コラム

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シリーズ紫微斗数14主星その8『太陰星のトリセツ』が出版です

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シリーズ紫微斗数14主星、その8『太陰星のトリセツ』がようやく出版となりました。

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 前回から天府系シリーズがはじまり、そのリーダー格である天府の隣に座す、頼れる秘書のような星が太陰です。北斗主星である紫微の側近が天機だとすると、南斗主星を補佐するのが太陰なのです。

 太陰は『月』の象徴ですから、現代社会においては音楽や芸術を司ります。天府とおなじく女性の星。次の貪狼から巨門、そして天相までが女性で、そのあと男性星に切り替わります。太陽と同じで、北斗でも南斗でもなく『中天』というグループに属します。ちなみに主星での中天は、太陽と太陰のみですが、副星になると天空・地劫や天姚・天刑などが中天星になります。


 太陽は月に比べ、はるかに大きな天体です。太陽の直径が約139万2000キロメートルに対して、月の直径は約3475キロメートル。その差、約400倍です。しかし地球から眺めた場合、この両天体はほぼ同じサイズに見えます。その理由は地球から、月よりも太陽のほうが約400倍遠い場所に位置しているからです。


 一般的な星座占いは太陽の位置からみるため、毎月20日前後を区切りとして12の星座が示されています。しかし星座は太陽だけでなく月も重要なのです。太陽星座は、じぶんの外側つまり社会と接するもの。仕事や社会活動でどう力を発揮していくかが示されます。対して月星座は、じぶんの内側、つまり無意識や本心、生まれ持った性質を表します。

 月星座を知るには生年月日にプラスして出生時間が必要です。というのも月は、太陽に比べて1つの星座に、滞在する日数が短いからです。約29日で12星座を回るため、1つの星座に2日から3日ほどで変わります。よって同日生まれでも時間によって月星座は異なるからです。

 東洋には古くから『宿曜』という占星術があります。まさしく月の暦を使った占いで、宿曜は伝えられている説やロジックを見る限り、原点はインド占星術です。これが日本に宿曜経として伝わりました。平安時代、弘法大師空海が唐から持ち帰った密教占星術です。空海は宿曜を弟子らにも教え、さらに天台宗の円仁も宿曜経を持ち帰って来ます。

 平安時代中期には密教僧の間で研究され、陰陽師に対して宿曜師と呼ぶようになり、陰陽道と勢力を二分しました。仲が悪そうな陰陽道と宿曜道でしたが、祈雨法を合同開催したり、互いに尊重しながら交流し、研究していたようです。そして戦国時代となって宿曜は、武将たちに戦略として使われていきます。

 宿曜の特徴は、月を27宿に分けて、さらに7曜を組み合わせた占いです。文字通り『宿』と『曜』を使う占いなのです。

【シリーズ紫微斗数14主星】


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