シリーズ紫微斗数14主星『七殺星のトリセツ』が出版!
おまちかね、『七殺星のトリセツ』がAMAZONからリリースされました。このシリーズもまもなく完結となります。あとは破軍を残すのみ。
はじめて七殺という名を見たときぼくは『七人の侍』が脳裏に浮かびました。黒澤明監督、三船敏郎主演による1954年の時代劇。世界映画史上、不朽の名作です。そして、この七殺星は、主星中13番目に登場します。ちなみに唯一、名前に数字が採用されている星です。
この13という数字をみて思い出すのが『十三人の刺客』です。「どんだけサムライ映画が好きなんだよ」と突っ込まれそうですが、こちらは1963年の作品で片岡千恵蔵が主役を演じています。モノクロ映画が苦手なひとは、2010年に三池崇史監督によってリメイクされた作品があるので、そちらをご覧ください。
七殺星は、その名から連想されるとおり剣豪をイメージさせます。また特攻隊長という印象も強く、先頭に立って敵陣に突っ込む命知らずの一番槍です。捨て身の戦法で交戦の口火を切る者を指し、現代社会においては、最初に手柄をあげた人物を『一番槍』と言うこともあります。日本の戦国時代の合戦では、最初に槍で勝利をあげた者を指し勇猛な証であると評価され、功名を高め恩賞の対象となりました。
有名なところでは関ヶ原の戦いで東軍の先陣が福島正則でしたが、徳川家臣の井伊直政と松平忠吉(家康の四男で直政の娘婿)が抜け駆けして開戦の火蓋を切っています。ちなみに「七」という字は、切断した骨の形を表したもので、元は「切る」という意味をもつ漢字でした。そこから音だけ借りて数字の「七」を表しています。
数字には五行が割り当てられていて、1・2が木、3・4が火、5・6が土で7・8が金。ちなみに9・0は水です。つまり7は金なのですが、そもそも『7』という字体は漢字の『刀』にも似ているし、鉈やナイフに通じます。こじつけですが、ナイフの「ナ」も7と少し似ていますよね。ゆえに7は金属の象徴、先端が鋭く尖った刃物なのです。
サイコロの向かい合った面の目の合計はどれも7です。囲碁のタイトル戦は7つ。さらに「七番勝負」という言葉があり、7並べ、セブンブリッジなどはトランプの遊びの一種です。麻雀には七対子(チートイツ)という役がありますし、また字牌は7種類です。詰将棋において七は王将以外の7種類の駒を指すことがあります。
と、このように7は、勝負事に縁がある数字なのです。スロットで7が揃うとフィーバーになりますよね。先に挙げた七人の侍をはじめ、それをオマージュした荒野の七人、日本における虹は7色、七福神とか。他にも親の七光り、七賢人、七不思議とか七つ道具、春の七草と秋の七草などがあります。さらに、週は7日で構成されています。
ちなみに四柱推命で『偏官』のことを七殺と呼びます。これは通変星ですが、比肩から数えて7つ目に当たり、しかも比肩を叩く役目のため、そう呼ばれているわけです。偏官(七殺)はアウトローで、じぶんにも他人にも厳しく義理人情が厚いです。戦争の時代だと先陣を切って戦う将軍ですが、平和の時代では「外交の星」で「開拓者の星」として活躍するのです。
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